平成12年度、藤村院長の方針により、病院として組織的にクリニカルパスに取り組んでから2年が経過しました。職員へのクリニカルパスの浸透とモチベーション高揚のため、定期的に年間3回のクリニカルパス大会を実施しています。今回、日本クリニカルパス学会のご協力により、第5回院内クリニカルパス大会と公開パス大会を開催することができました。また、立川幸司先生に「今回の診療報酬改定について」、岡田晋吾先生に「パス導入によるチーム医療とEBM」のご講演をいただきました。参加者は東北地域はもちろん、遠くは福岡県より18施設21名となりました。
 公開パス大会参加者には、実際にクリニカルパスを使用している現場を見学していただき、意見交換や示唆に富んだご意見もいただき、開催者としても、大変有意義でした。
医療の標準化、在院日数の短縮化、DRG/PPSの導入、および電子カルテの導入は、今後、加速度的に進展してくると思われます。また、診療報酬の改定による様々な縛りも加わってくることも予測されます。このような状況下では、クリニカルパスは必要不可欠なものになりつつあります。クリニカルパスの成否は医療チームの姿勢そのものだと思います。当院でも、各診療科チームによって温度差があり、進捗状況はそれぞれですが、この公開パス大会を刺激とし、ガイドラインに基づいた洗練されたクリニカルパスの作成、バリアンスの分析、クリニカルパスの再構成、データ管理、EBM等々、課題が明確になったと思います。また、クリニカルパスは、一度作成したら完了ではなく、日々成長進化していくものだと考えており、医療チーム一丸となって頑張っていきたいと思ってます。



 公開パス大会終了後は、参加していただいた皆様と「立川先生、岡田先生を囲む会」を催し、これも別な意味で大盛況でした。パス大会では聞くことができなかったいろいろな情報交換ができ、勉強になりましたし、賑やかでとても楽しい時間でした。今回、皆様とクリニカルパスについて論じたことにより、新たに出来たネットワークを、今後とも活用していきたいと思います。次回の公開パス大会で皆様と再会し、クリニカルパスの成果と近況について話し合えるのを楽しみにしています。


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